2020.06.16
昨今「遠隔診療(オンライン診療)」が注目されており、多くの医療機関が導入しています。
これから遠隔診療を始めようとする医療機関は、その前に必要な手続きについて知っておく必要があります。
ここでは、遠隔診療を始めるために必要な手続き・届出について解説します。
「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」においては、遠隔診療について以下のように扱われています。
表1 新たに施設基準が創設されたことにより、平成 30 年4月以降において当該点数を算定するに当たり届出の必要なもの
(略)
オンライン診療料
(略)
第2の6 オンライン診療料
2 届出に関する事項
オンライン診療料の施設基準に係る届出は、別添7の様式2の5を用いること。
別添7
要式2の5
https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/kyushu/shinsei/shido_kansa/shitei_kijun/documents/k-02-5-p.pdf
※以下より抜粋
別添7「基本診療料の施設基準等に係る届出書」では、以下の内容についての確認を行います。
・届出を行う前6月間において、この届出に係る事項に関して不正または不当な届出を行っていないこと
・届出を行う前6月間において、療担規則及び薬担規則ならびに療担基準に基づき厚生労
働大臣が定める掲示事項等第三に規定する基準に違反したことがなく、現に違反していないこと
・届出を行う前6月間において、健康保険法第78条第1項及び高齢者の医療の確保に関する法律第72条第1項の規定に基づく検査等の結果、診療内容又は診療報酬の請求に関して不正または不当な行為が認められたことがないこと
・届出を行う時点において、厚生労働大臣の定める入院患者数の基準及び医師等の員数の基準並びに入院基本料の算定方法に規定する入院患者数の基準に該当する保険医療機関または医師等の員数の基準に該当する保険医療機関でないこと
要式2の5「オンライン診療料に係る届出書添付書類」では、以下の3つの内容についての確認を行います。
・厚生労働省の定める情報通信機器を用いた診療に係る指針に沿って診療を行う体制が整っていること
・緊急時に概ね30 分以内に当該保険医療機関が対面による診察が可能な体制が整っていること
・オンライン診療料等の算定実績について
遠隔診療においては、上記のオンライン診療料に加えて以下のような診療料が発生します。
・オンライン医学管理料
・オンライン在宅管理料
・精神科オンライン在宅管理料
これらの診療料については、オンライン診療料の届出を行なっていればそれぞれ個別に届出を行う必要はありません。
遠隔診療に関する手続きは決して難しいものではありませんが、何か問題があれば遠隔診療の開始に支障をきたすことになります。
手続きに関して不明な点があれば、管轄の地方厚生局に問い合わせておきましょう。